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- 乳糖のチカラで便秘解消と健康維持を
寺田病院、胃・大腸・肛門センター、センター長の寺田 俊明先生に お話しをお伺い致しました。
「ラクトース(乳糖)」がもつ便秘解消のひみつとその効果を学んで、 『便秘』のない快適な生活を過ごしましょう。
寺田病院
胃・大腸・肛門センター
センター長 寺田 俊明
ラクトース(乳糖)とはグルコースとガラクトースからなる二糖類で、母乳や牛乳などの哺乳動物の乳や、レンギョウというの植物の花粉に含まれている、安全な成分です。 みなさんも、牛乳を飲んだときほんのり甘く感じたご経験があると思いますが、このように甘みは蔗糖の5分の1ほど。ですから、お料理などの味付けには使うことはありません。 しかしラクトースは、人の体内に取り込まれることで大変役立つ働きをしてくれます。
ラクトースの働きで知られる主なものとしては、二つ。その一つは、カルシウムやマグネシウムの吸収を促進してくれる作用で、もう一つが、腸内環境を整えて便秘を改善してくれる「整腸作用」になります。
難消化性の性質を持つラクトースは、体内に入るとそのままの状態で腸まで届き、腸内善玉菌として知られる乳酸菌がこの乳糖を栄養源として、1時間という短い間になんと二十兆個にも増殖することが分かっています。
腸内には、常に善玉菌と悪玉菌が定住しており、お互いがさまざまな条件により増殖や減少を繰り返していますが、悪玉菌が増えると有害な毒素を体外に排出する力が弱まり、便秘や肌荒れほか不快な症状に悩まされることになるのです。
しかし逆に乳酸菌が増えてくると、単純に悪玉菌の住めるスペースが減るだけでなく、腸内が酸性の状態になり、悪玉菌の定着しにくい環境へと変化するのですね。
なぜ便秘が恐ろしいのかといえば、便の出ない不快感だけでなく、体内に長くとどまった大便に含まれる強力な毒素が水分といっしょに再吸収され、血液に流れ込むことでしょう。
腸内の水分が足りず硬くなった大便もそうですが、長い時間をかけて大腸のヒダにへばりついてしまう「宿便」も厄介です。大便の3分の1はばい菌で構成されているといわれますから、人によっては数キロにもなる大便や宿便の毒素が吸収されると、まさにあらゆる病気の温床になってしまう危険すらあるのです。
しかし、乳酸菌の働きにより水分吸収が阻害されることにより腸内はたっぷりの水分で満たされ、また乳酸菌のもうひとつの大きな働きである「腸のぜん動運動促進」で、便通が良くなり、便とともに毒素も排出されてしまいます。
さらに乳糖が乳酸菌によって分解されると乳酸や炭酸ガスとなり、これらも腸を酸性に保ったり刺激を与えることで、便通の向上に役立ちます。
このように、硬い便や古い便(宿便)が排出されることで腸内環境が改善されると、弱っていた腸は本来の機能を取り戻し、便秘解消のみならずさまざまな健康機能の維持・向上も期待されることから、ぜひ毎日の生活の中で、ラクトースを含む食品を積極的に摂取していただきたいと思います。

寺田病院
胃・大腸・肛門センター
センター長
寺田 俊明
Toshiaki Terada
【専門】
- 一般外科(日本外科学会専門医)
- 消化器(胃、大腸)内視鏡(日本消化器内視鏡学会専門医)
- 肛門科(日本大腸肛門病学会専門医)
- 日本医師会認定産業医
- スポーツ医学(日本医師会認定健康スポーツ医、日本体育協会認定スポーツ医、日本臨床スポーツ医学会会員)
- AJKF全日本キックボクシング連盟公式ドクター
- 東京都立 足立西高校 校医・産業医
【経歴】
東京医科大学卒業(平成7年度卒業)後、三井記念病院外科研修医を経て亀田総合病院(鴨川)消化器科にて内視鏡をはじめ多種にわたる検査を習得。その後、大腸・肛門病の専門病院である東葛辻仲病院(我孫子)にて肛門疾患の手術全般を学び、平成14年5月より寺田病院の常勤医(副院長・胃・大腸肛門病センター長)として赴任
【趣味】
格闘技(極真空手、相撲)、スキューバダイビング、ゴルフ

